2020/08/25 01:56

◾️zoom会議やメッセンジャーのやり取りで開発を進める


当社には取締役が3名おり、本拠地を置く札幌、アパレル部門を持つ東京、そして岡山にそれぞれ散っています。それぞれが別業務を持ちながら、R-eに関することは逐次打ち合わせを行い、それぞれが役割分担を持って動きます。

ですが前回のblogの最後に書いた通り、4月は全国的に非常事態宣言が出ている最中であり都道府県を跨いでの移動はもちろん、域内での移動も憚られる状態です。そこで、幾度となくzoomで打ち合わせをし大まかな事柄を決め、あとはメッセンジャーでやり取りをするというまさに今風な形で進めてきました。一方でモノを作れなくては始まりませんのでそこはアパレル部門を持つ東京officeがなくして生産はありえません。東京officeが様々な制約を受ける中で少しずつ形にしていきます。

全国的なマスク不足により、企業だけでなく個人のものも含めると様々なマスクが世に出ていますが、中小企業がビジネスベースを念頭に生産体制を整えるのは中々大変です。アパレル業界は本来的には多くが分業制を敷いており、また今回はクレピアファイバーを生地化するところからのスタートなので、各生産現場がどうしても散ってしまいます。ですので現在も1日あたりの生産枚数は限定的になります。4月の東京officeは東奔西走の毎日でした。

ニッケルの微粉末を練りこんだ特許繊維’クレピアファイバー’は強い金属アレルギーがある方にはオススメできません。また繊維の太さや特質上、クレピアファイバーだけでマスクを作り上げても防塵性などに課題が残ります。そこで3層構造にすることにします。外側および耳にかける紐の部分はクレピアファイバー、真ん中の部分はホコリや花粉をしっかりカットできる帝国繊維(株)社のエレクティ、そして内側は呼気の水分を逃しやすいメッシュ構造にすることにしました。


1回、2回とサンプル製作をし、納得できるレベルの製品が出来上がってきます。ですが、本格的に販売するにはパッケージや各種体制を更に整えなくてはならず、また何よりマスクとしての性能評価をする時間がありませんでした。そこで販売を’トライアル販売’と位置づけ枚数限定で行うこととしました。

R-e株式会社はコンクリート2次製品製造業の北海道ポラコンの子会社であり、クレピアファイバーを生産する寿産業株式会社の本業は鉄鋼業界になることから、異業種のコラボレーションでマスクを開発したというのはニュースバリューがあるのでないかと考え、地元の有力紙である北海道新聞と北海道建設新聞に取材いただき、R-eマスクのトライアル版が世に出ることになります。

つづく

北海道新聞朝刊(2020年5月13日付け)

北海道建設新聞(2020年5月12日付け)